台南榕樹日記

ficusmicrocarpaは榕樹(ガジュマル)の学術名。台湾の古都、台南にある榕樹がシンボルの大学での語学留学の日々の記録。

3月3日 我會很快回去日本

6日台北桃園発のタイガーエアーで岩手に帰る。その前に台北に2泊して遊ぶので、台南は明日の朝の長距離バスで出発する。今日は帰国を前に街に出てお土産の買い出しをした。

帰国するHさんから自転車をゆずってもらっていた。マイ自転車を手に入れて、ますます街歩きが自由になった。T-Bikeもけっこう使いこなしていたけど、30分をすぎるごとに10元かかってしまうので、目的地の最寄りのステーションにできるだけ乗り捨てるようにしていて、それがけっこう煩わしかったのだけど、これで解放された。ステーションが近くにない郊外にだってのびのびと行ける。

まず向かったのは老舗の手焼きせんべいの<連得堂>。前にお昼すぎ買いに行ったら売れ切れだったので、今日は8時の開店をめざして。お客さんが続々と来ていて、飛ぶように売れていた。1人2袋までなので、定番の味噌と玉子せんべいを1袋ずつ買った。

次はカラスミを買いに<明興商行>へ。台南は台北よりも安いと聞いていた。値段をいうと、それにあった大きさのものを出してくれるとネットに書いていたので、出てきた日本語世代の店のおじいさんに日本語で尋ねると、もう大きいのしかないという。冷蔵庫にあったいちばん小さいカラスミを出してもらって重さを計ってもらうと、なんと1,200元相当。太っていて美味しそうだったけど、完全に予算オーバーなのであきらめた。カラスミ台北で買うことにした。

朝食がまだだったので國華街へ。5年前に旅行したとき通った素食のお店で、芋のお粥と野菜を注文した。台南では美味しいお粥にほとんど出会ったことがないけど、久しぶりに食べても、ここのお粥はまずまずだった。お粥は炊いている時間が長いせいなのか、香港がだんぜん美味しいと思う。

コーヒーが飲みたくなった。台南のコーヒー文化のレベルは高いと思うけど、いい店はだいたい午後2時から。朝8時からやっているのはチェーン店ぐらい。市立美術館のコーヒー店なら9時の美術館の開館と同時にオープンしてるかもと思いつき向かってみると、<I’M COFFEE>は8時開店だった。さすがだ。おまけに早い時間でガラガラ。ソファーを一人占めして、スタイリッシュな店内で、朝のいい時間を過ごした。コーヒーもミドルサイズ50元とリーズナブル。早起きして、コーヒーを飲みに来るなんてのもたまにはいいな。

帰り道、明日の長距離バスのバス停の場所を確認しようと、和欣バスの前を通ると、私をよぶ声が。帰国するため台北に向かうAさんだった。Aさんとはつくづく縁がある。「今ここにいるのがなんだか不思議」とAさん。あっという間の3ヶ月は現実感がないのだろう。「再見」と言って、バスに乗り込むAさんを見送った。

台北は何年ぶりだろう。宿は、次行くときは泊まろうと決めていた中山の<スターホステル>。いつも行く<田園城市>や<蘑菇>のほか、『本の未来を探す旅 台北』で紹介されていた<青鳥書店>や<讀字書店>に行くのが今回の楽しみだ。

台南は日常になってしまったけど、台北へ行くのは旅の高揚感が感じられるのがうれしい。